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施設・業種別

病院清掃を委託するメリットと依頼範囲・業者選定で確認すべき注意点

院内の衛生水準を保ちながら業務負担を減らす方法として、清掃業務を専門業者へ委託する動きが医療施設で広がっています。

本記事では、委託によるメリットや依頼できる作業範囲、業者選びで確認すべき注意点を整理し、比較検討から契約前確認まで実務に沿って解説します。

病院清掃を委託するべきか判断する基準

院内清掃を専門業者へ外部委託するべきかどうかは、施設の規模、感染対策として求められる衛生水準、そして現場職員の負担状況によって判断が分かれます。

結論を先に整理すると、専任の衛生管理担当者を置けない中小規模の施設や、看護・事務職員が清掃業務を兼務している施設では、委託によって本来業務へ集中できる環境を整えやすくなります。

委託を検討しやすい施設の条件

専任の衛生管理担当者を置けない中小規模の施設や、看護・事務職員が清掃業務を兼務している施設は、委託による効果が出やすい傾向があります。

病院清掃委託の検索意図と結論

「病院清掃」を外部へ委託することを検討する担当者の多くは、コスト面の妥当性、清掃品質の担保、そして医療法をはじめとする法令順守という3つの観点から判断材料を探しています。

院内清掃は一般的なオフィスや店舗の清掃と異なり、感染対策やゾーニングといった専門的な知識が求められるため、内製だけで対応し続けることに限界を感じる施設も少なくありません。

結論として、清掃品質の安定化と職員負担の軽減を重視する施設は委託を検討する価値があり、逆に小規模で清掃範囲が限定的な施設では内製との比較検討が必要です。

内製と外注で迷う典型的な課題

専任の衛生管理担当者がいない中小規模のクリニックや病院では、看護師や事務職員が清掃業務の一部を兼務しているケースが見られます。

こうした施設では、日常清掃の質にばらつきが生じやすく、繁忙期には清掃自体が後回しになるという課題も指摘されています。

また、清掃従事者に対する研修や講習の実施体制を自前で整えることが難しく、病院清掃受託責任者のような専門資格を持つ人材を確保しづらい点も、委託を検討する背景としてよく挙げられます。

人員不足が続く中で清掃品質の低下を防ぎたい担当者にとって、外部委託は現実的な選択肢の一つとなっています。

病院清掃を委託する主なメリット

院内清掃を外部委託することで得られる効果は、大きく分けて三つあります。

まず職員が本来の医療・事務業務へ集中できること、次に専門的な衛生管理体制を確保できること、そして清掃コストを可視化し管理しやすくなることです。

それぞれの内容について、具体的に見ていきます。

職員の負担軽減と本来業務への集中

看護師や事務職員が清掃業務を兼務している施設では、本来の医療サービスや事務対応に充てる時間が圧迫されやすくなります。

清掃業務を外部の専門業者へ委託することで、職員が本来業務に集中できる環境を整えやすくなり、繁忙期における清掃の後回しといった課題も軽減が期待できます。

特に人員に余裕がない中小規模のクリニック清掃の現場では、この負担軽減効果を重視して委託を検討する担当者が多く見られます。

専門的な衛生管理体制の確保

病院や医療施設の清掃では、一般的なオフィス清掃とは異なり、感染対策を踏まえた専門的な手法が求められます。

代表的な考え方がゾーニングと呼ばれる区分管理で、これは清浄度に応じてエリアを分け、清掃の頻度や方法を変える手法を指します。

また、ドアノブや手すりなど人の手が頻繁に触れる場所を優先的に清拭する高頻度接触表面への対応も重視されます。

こうした知識や手順は、病院清掃受託責任者などの資格制度に基づく講習や指導を受けた従事者によって支えられており、外部委託によって専門性の高い衛生管理体制を確保しやすくなる点が、医療施設にとって大きなメリットの一つとなっています。

病院清掃の委託範囲と依頼できる作業内容

院内清掃の依頼範囲は一律ではなく、施設の用途や契約条件によって異なります

日常清掃、定期清掃、ゾーン別対応のいずれを、どの頻度で依頼するかを整理してから見積もりを取得することで、仕様漏れや条件の食い違いを防ぎやすくなります。

日常清掃と定期清掃の違いと依頼範囲

院内清掃の依頼範囲を検討する際は、まず日常清掃と定期清掃の違いを理解しておくことが重要です。

日常清掃とは、床やトイレ、待合室などの共用部を毎日または高頻度で対応する清掃を指し、来院者や患者が直接目にする範囲の衛生状態を保つ役割を担います。

一方の定期清掃は、ワックス仕上げやカーペットの洗浄など、日常清掃では対応しきれない箇所を一定周期で行う作業です。

クリニック清掃の現場では、日常清掃を委託しつつ定期清掃のみ内製で対応するといった組み合わせも見られ、依頼範囲は施設の規模や予算によって調整されます

日常清掃と定期清掃の違い
比較項目 日常清掃 定期清掃
主な対象 床、トイレ、待合室などの共用部 ワックス仕上げ、カーペット洗浄など
実施頻度 毎日または高頻度 一定の周期
役割 来院者や患者が直接目にする範囲の衛生状態を保つ 日常清掃では対応しきれない箇所へ対応する

ゾーニングによる清掃エリアの区分

医療施設特有の依頼範囲を考えるうえで欠かせないのが、清浄度に応じたエリア区分の考え方です。

これは一般的に、外来待合室などの一般エリア、処置室周辺などの準清潔エリア、手術室や無菌室などの清潔エリアといった段階に区分し、それぞれで清掃の頻度や手順、使用する用具を分ける手法を指します。

ゾーンごとに求められる清掃水準が異なるため、依頼範囲を決める際には、どのゾーンまでを委託対象とするかを事前に業者と確認しておく必要があります。

ゾーン別対応の範囲が契約書に明記されているかを確認することは、後の仕様漏れを防ぐうえで実務上のポイントとなります。

なお、こうした専門的な清掃サービスを提供する事業者には、病院清掃受託責任者などの資格を持つ担当者が在籍している場合があり、講習や研修を通じて指導を受けた従事者が現場に配置されることもあります。

委託先を選定する際は、こうした体制の有無も比較の指標として確認しておくと、社内での説明や稟議の際に判断材料として活用しやすくなります。

病院清掃委託と再委託・法令上の確認事項

病院の清掃業務を外部委託する際は、医療法関連の考え方や再委託の扱いなど、契約前に確認しておくべき事項がいくつかあります。

院内清掃の委託には一般の施設と異なる確認事項が存在するため、担当者はあらかじめ全体像を把握しておくことが実務上のポイントとなります。

医療法における清掃業務委託の位置づけ

院内清掃業務の委託については、厚生労働省が定める医療法関連の通知等において、業務の質を確保するための考え方が示されています。

この中では、委託先の従事者に対する教育や研修体制が求められており、病院清掃受託責任者といった資格や講習を通じて、指導を受けた人材が現場に配置される仕組みが整備されています。

公益社団法人などが実施する病院清掃受託責任者に関する講習や検定は、こうした指導体制を支える枠組みの一つとされています。

担当者としては、委託先がこうした業務責任の体制を整えているかどうかを、選定時の指標の一つとして確認しておくとよいでしょう。

なお、資格の必要性や合格率、問題集の有無などは委託先ごとに異なるため、詳細は個別に確認してください。

再委託が禁止される日常清掃の範囲

院内清掃のうち、患者や職員が日常的に利用するエリアの清掃、いわゆる日常清掃については、一般的に再委託が禁止されるとされています。

これは、清掃品質や感染対策の水準を委託元が把握しづらくなることを防ぐ趣旨によるものです。

一方で、専門的な機材や技術を要する定期清掃の一部など、日常清掃に該当しない業務については、再委託に該当しない例として整理される場合があります。

ただし、どこまでが日常清掃に含まれるかは施設の用途や契約条件によって異なりますので、契約書や仕様書の記載を確認し、再委託の可否や範囲について委託先と事前にすり合わせておくことが望まれます。

注意

日常清掃の範囲は施設の用途や契約条件によって異なるため、再委託の可否と対象業務を契約前に委託先と確認してください。

よくある質問

病院清掃を委託する費用相場はどのくらいですか?

病院清掃を委託する際の費用は、施設の規模、清掃を依頼するエリアの範囲、清掃の頻度、対応時間帯などによって大きく異なるため、一律の相場を示すことは難しいです。

作業範囲や頻度が同じ条件でなければ複数社の見積もりを単純比較することはできませんので、見積もりを依頼する際は、対象エリア、清掃頻度、使用する資材や機材、緊急対応の有無、追加費用が発生する条件などを具体的に伝え、条件をそろえたうえで比較することが望まれます。

病院清掃受託責任者は委託先に必ず必要ですか?

病院清掃受託責任者は、院内清掃業務の適切な実施を管理・指導する立場として位置づけられる資格であり、委託先の業務責任体制を確認する際の指標の一つとなります。

ただし、必置が求められるかどうかは施設の用途や契約条件によって異なりますので、病院の清掃を委託する担当者は責任者に関する体制や講習の受講状況、指導実績などを個別に確認し、必要性を判断することが望まれます。

合格率や問題集の有無なども業者ごとに異なるため、詳細は委託先へ確認してください。

病院清掃の日常清掃を再委託することは可能ですか?

院内で日常的に行われる清掃、いわゆる日常清掃については、一般的に再委託が原則禁止とされています。

これは、清掃品質や感染対策の水準を委託元が把握しづらくなることを避ける趣旨によるものです。

一方で、日常清掃に該当しない専門的な定期清掃の一部などは再委託に該当しない例として整理される場合があるため、契約書や仕様書の記載を確認し、どこまでが日常清掃の範囲に含まれるかを委託先と事前にすり合わせておくことが重要です。

まとめ

病院や医療施設の清掃を外部委託するかどうかは、施設の規模、感染対策の要求水準、職員の負担状況によって判断が分かれます。

職員の負担軽減や専門的な衛生管理体制を重視する施設には委託が有力な選択肢となりますが、日常清掃の再委託禁止など医療法に関わる確認事項もあるため、契約前に仕様書や委託先の体制を確認することが重要です。

まずは自施設の課題を整理し、複数業者から条件をそろえた見積もりを取得することから始めてください。

見積もり依頼時に伝える項目

  • 対象エリア
  • 清掃頻度
  • 使用する資材や機材
  • 緊急対応の有無
  • 追加費用が発生する条件